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会員ZOOM 第5弾

■会員交流会 2015年9月2日(水) 久米司郎さん

■私の信条
 まず私個人の信条からお話します。ひとつめは、会社を退職した現在、「現役時代のレッテル無しで会える人と交流する」ことです。どんなに高い肩書を持っていた人でも現役を引退したらただの人。過去の事を話しても過去は戻りません。そんな考えから、未来の話ができる繋がりを大切にしたいと考えています。
そしてもう一つの信条は、「信用・信頼は絶対に大切にする」ということです。これは会社に入社してから四十何年、一番大事にしてきたことです。信用・信頼はコツコツと作り上げていくものですが、ダメになってしまうときには一日で崩れてしまいます。私は自分の信念を決めたら貫き通してきました。その姿勢は現役時代の取引先の方々にも認めて頂き、それが信頼を得ることに繋がったと思っています。

■趣味
 こうした信条で第二の人生を歩んでいる今、現役時代にはお付き合いできなかった幅広い分野の方々との交流を楽しんでいます。趣味では旅行や酒同好会に数多く参加。東京や仙台にも足をのばしますし、札幌には、長年親しくしている娘のような女性仲間達がいまして、毎年定期的に訪ねています。
 自分たちのネットワークでも、毎月全国各地の酒を試飲して品評をしたり、酒蔵見学に出掛け、地元の話を聞きながら、その土地の名物を食したり、仲間と満喫しています。
 また、歴史ものに興味があり、特に日本史が大好きなので、静岡大学の名誉教授の小和田哲男名誉教授や、同志社大学の辰巳和弘教授の講座に参加。先生方の歴史を巡る宿泊旅行にもご一緒させて頂き、各地の史跡に出向いて、詳しく解説いただける時間は大変勉強になります。
 音楽も好きで、ジャズやクラシックなど幅広いジャンルを聴きます。浜松ビオラ田町1Fにある「ポルテシアター」の会員となって、演奏会を楽しむ以外にも、現役時代にクラシックギター関連事業に従事していたことから「鑑賞友の会」という出身母体とコラボして、ギターリストの音楽を鑑賞する催しを定期的に開催しています。

■時局へのアンテナ
 仕事を退いたからといっても、時局には常にアンテナを張っていたいものです。特に、現在は安保関連やイスラム問題など複雑な話題が山積みなので、日頃から世界情勢をあらゆる視点から理解しておくことが、大切だと思うのです。
 そのため、開催される政経懇話会や、各地で開かれるセミナーに積極的に参加し、大学教授、国会議員、分野ごとの専門家の講演に耳を傾けています。すると、日ごろ見聞するテレビや新聞では聞けない裏話なども多く、いかに自分の価値観で物事を見極めることが大事かを思い知らされます。
 また、全国・世界の元気な企業にも関心を寄せています。経営学で高名の坂本光司先生とは長いお付き合いをさせて頂き、先生と一緒に各地の優良企業を訪問し、経営の様子を見学させてもらっています。
 これまで見学した中でも、かんてんパパの伊那食品工業株式会社(長野県伊那市)や薄皮饅頭の株式会社柏屋(福島県郡山市)などは、従業員が溌剌としていて素晴らしかった。社員を大事にしている会社こそ、成長していける企業であることを実感しました。

■女性への期待
 遠州地域は、最近「景気が悪い」という言葉ばかり耳にしますが、まだまだチャレンジの仕方はいろいろあるはずです。
 私は現役時代に管理担当をしていた経験から、今も時々地元の企業の社員総会や中小企業の集まり等でお話をさせていただく機会があるのですが、その際、財務諸表の見方等をお話したり、くるみんマーク(※)等の認定を勧め、ワークライフバランスに留意し、特に女性社員を活用することを提案したりしています。
 私の個人的主観ですが、女性は自分が「この人なら」と信じた人には、絶対の信頼をおき、そしてきめ細やかな配慮ある仕事をしてくれます。女性が輝く職場は成果も上がっているようです。皆さんの会社でも、女性の活用を見直してみてはいかがでしょうか。

※くるみんマーク
少子化対策として子育て支援に積極的に取り組む企業などへの認定マーク。次世代育成支援対策推進法に基づき、行動計画を策定した企業のうち、行動計画に定めた目標を達成し、一定の基準を満たした企業は、申請を行うことによって「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定(くるみん認定)を受けることができます。


■ 会員交流会 2015年9月2日(水) 中小企業診断士 桑迫仁志さん

桑迫仁志さん

■ 社会人還暦を迎えて
 私は平成26年に社会人還暦(社会人になってから60年)を迎えました。今年80歳になります。出身は京都府綾部市。高校時代は、普通・農業・商業・機械と各分野がある中で、私は機械課程を専攻。当時の仲間たちは84名が卒業し、現在存命者は57名。私はその同窓生たちに声を掛け、社会人還暦記念として、平成27年3月に記念文集を作成しました。

■ 職人として浜松へ
 その後、米軍のOJTを受け、ジェット戦闘機の整備をすることになったのが縁で浜松に住むようになり除隊後、オートバイタンクの製造メーカーにも勤務し、さらに歯車製造メーカーには30年勤めました。さまざまな会社と取引をすると、それぞれの企業カラーが見えてくるから面白い。また地域の特色も感じます。関西の企業は、安くて良い品質ならばすぐに取り引きしてくれますが、いい品質を保たなければ、すぐに取り引きを打ち切られてしまう怖さがあります。対して関東の企業は、なかなか取り引きまでに時間はかかりますが、価格的には高い交渉ができたように思います。

■ 中小企業診断士としての再スタート
 こうして、もとは職人として長年勤めてきた私が、中小企業診断士になったのは平成5年。3年かけて勉強し、58歳で役職定年になったことを機に、この仕事に就きました。そして最初の仕事が農業関係だったことから、農業分野へ深く入っていくようになったのです。
 県農林大学校では11年間会計学を講義、また浜松商工会議所商工振興委員も11年間務めさせて頂きました。

■ 浜名湖周辺農家の強み
 こうした経験から、遠州地方・浜名湖周辺の農家さんとは200軒くらいお付き合いがあります。すると、この近辺の農家さんは、国の農業政策とは縁遠いことが分かります。農水省の政策は米が中心ですが、静岡県は米作りが少ないのです。気候が良いため、さまざまな作物にチャレンジできる遠州地方・浜名湖周辺は、他の農業県に比べても有利。みかん、柿・茶、各種葉モノ野菜、葡萄、イチゴなど、他県でやっていない作物を栽培している農家が多く、比較的収入にも恵まれています。特長を活かしていけば、TPPの悪影響を受けることもあまりないだろうと推測しています。
 最近いちごとトマトで新規就農した若者に出会ったのですが、2年ほどで数字が伸びだし、3年目で黒字になって安定しはじめ、期待を寄せています。しかし、長年農家をしていても、時代の変化に見向きもせず、進歩を考えていないところは、いくら高学歴の方が従事しても、成果は出ていません。
 耕地面積と従事者人数の適正化を割り出すなど、マネジメントを学ぶことで、今よりもっと良い成果を上げられる農家さんが、まだまだたくさんあります。遠州地方・浜名湖周辺の農業最適値と東西の中心という地の利を活かすことで、更に生産性をアップできるように、微力ながら自分がお手伝いできれば幸せです。

 
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